相続した不動産、売る?持つ?分ける?――失敗しない判断基準

こんにちは!藤村です。

「相続した不動産をどうすればいいのか」「売却と賃貸、どちらが良いのか」など、ご家族によってお悩みはさまざまです。

不動産は大切な資産である一方、維持や分け方を誤るとご家族間のトラブルや余計な税負担につながることもあります。

今回は、実際に多くご相談いただいている 「相続した不動産をどう扱うか」 について、私なりに整理してみました。

1. 売却する場合のメリット・デメリット

メリット

  • 不動産を現金化できるため、相続人同士で分けやすい
  • 維持管理や固定資産税などの負担から解放される
  • 不動産市場が活況なタイミングであれば高値売却も期待できる

デメリット

  • 思い出の詰まった不動産を手放すことになる
  • 譲渡所得税が発生する場合がある(取得時期や価格によっては高額になることも)
  • 市場に出してから売却完了まで時間がかかるケースも

👉 特に「相続人が複数いる場合」や「現金化して公平に分けたい場合」には売却を選ぶ方が多いです。

2. 賃貸に出す場合のメリット・デメリット

メリット

  • 安定した家賃収入が期待できる
  • 将来利用する予定がある場合にも、資産を活かしながら保有できる節税効果(不動産所得の控除など)が見込める場合も

デメリット

  • 入居者対応や修繕、リフォームなど管理の手間が発生
  • 空室リスクがあり、安定収益を得られない可能性もある
  • 遠方に住んでいる場合は管理が難しい

👉 「実家をすぐに売るのは気が引けるが、遊ばせておくのももったいない」という方に選ばれやすい選択肢です。ただし管理会社に委託する場合、手数料や経費も考慮する必要があります。

3. 保有し続ける場合のメリット・デメリット

メリット

  • 将来、自己利用や子ども世代への引き継ぎができる
  • 地価が上がれば資産価値の上昇も期待できる
  • 思い出を残すという精神的価値

デメリット

  • 固定資産税や維持管理費が継続的に発生する
  • 空き家のまま放置すると、防犯・景観・倒壊リスクが高まる
  • 相続人間で利用方針が合わないとトラブルに発展する

👉 「まだ判断できないので当面は保有する」というケースも多いですが、長期的にはコスト面の負担が大きくなるため注意が必要です。

4. 判断のためのチェックポイント

  1. 相続人が複数いるかどうか  → 遺産分割協議書を作成し、全員の合意を最優先にすることが重要。
  2. 今後のライフプランと合致しているか  → 将来自分や子どもが住む予定があるのか、それとも収益化を考えるのか。
  3. 税金やコストを把握しているか  → 相続税、譲渡所得税、固定資産税、修繕費などをシミュレーションすることが不可欠。
  4. 専門家への相談をしているか  → 相続は法律・税務・不動産の知識が複雑に絡むため、専門家に早めに相談することでトラブルを防げます。

よくあるご相談

  • 「古い家なので売れるのかどうか不安」
  • 「空き家のままにしているが、固定資産税だけ払っている」
  • 「相続税の支払いのために現金化したい」

これらは実際に非常に多いご相談です。特に相続不動産は、早めに方向性を決めることが解決の第一歩になります。

まとめ(営業目線)

相続した不動産をどうするか――これは誰にとっても簡単に答えが出せるものではありません。売るのが正解、持つのが正解、といった“ひとつの答え”は存在しないと存じます。

大切なのは、ご家族の思いを大事にしながら、無理のない形で将来につなげていくことだと思います。

「これからどうしたらいいのか分からない」

「意見がまとまらない」

「維持費や税金が心配」

そんな時は、まずはお気軽にご相談ください。専門的なことは私どもに任せていただき、ご家族の皆さまには安心してお話し合いを進めていただければと思います。

相続不動産の対応は“最初の一歩”を踏み出すことがとても大切です。その一歩を一緒に考えるパートナーとして、ぜひお力になれれば幸いです。

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