こんにちは。藤村です。
最近お客様から「変動金利って、今でも低いんですか?」というご質問をよくいただきます。
今回は、2025年6月現在の変動金利の最新状況と、固定金利との違いを踏まえた住宅ローン選びのヒントをお届けします。
◆ 変動金利はじわじわ上昇中
2025年6月時点、大手金融機関やネット銀行では、
変動金利(優遇後)はおおよそ
0.7~0.9%前後
となっており、昨年に比べて0.3~0.4%程度の上昇が見られます。
これは、日銀のマイナス金利解除・政策金利の引き上げにより、短期プライムレートが影響を受けた結果です。
それでもなお、固定金利(1.5~2.2%台)と比較すれば依然として魅力的な水準にあります。
◆ 実際の返済額を比較してみると?
借入額:3,000万円/返済期間:35年/元利均等・ボーナス返済なし
金利タイプ | 金利 | 月々返済額 | 総返済額 |
---|---|---|---|
変動金利 | 0.8% | 約82,000円 | 約34,400,000円 |
固定金利 | 1.6% | 約94,000円 | 約39,500,000円 |
→ 月々約12,000円の差
→ 総返済額で見ると500万円以上の差が出るケースもあります。
◆ 「変動はリスクがある」と言われる理由
たしかに、変動金利には金利上昇リスクがあります。
ですが、以下のような“ルール”があるため、急激に支払いが増えることはあまりありません。
「5年ルール」「125%ルール」
多くの銀行では、
- 金利は半年ごとに見直し
- ただし返済額は5年間据え置き
- 5年後の返済額上昇幅は最大でも1.25倍まで
という仕組みがあるため、急激に月々の負担が増える心配は小さいです。
◆ こんな方に変動金利は向いています
- 将来の金利上昇をある程度許容できる方
- 月々の返済を抑えて、家計に余裕を持たせたい方
- 繰り上げ返済や売却を視野に入れている方
- 固定よりも総支払額を下げたいと考えている方
◆ 変動金利を選ぶなら「備え」もセットで
今後さらに金利が上がる可能性もゼロではありません。
そのため、
- 繰り上げ返済用の貯蓄の確保
- 将来的な借り換えの可能性
- 収入と返済額のバランスを見た無理のない資金計画
など、“万一に備えた設計”を事前に考えておくことが大切です。
◆ 最後に
変動金利は、まだまだ住宅ローンの選択肢として有力です。
「金利の先行きが不安」「私の場合はどっちが得?」という方は、ぜひご相談ください。
数字だけでなく、家計や将来設計も踏まえたアドバイスをさせていただきます。